「指定都市サミット in 仙台」の開催結果について
◆ 2の①②③について、要請活動を実施する予定ですが、詳細は別途お知らせします。
◆ 連絡先
仙台市総務部庶務課 金子、小椋、高槻 TEL022‐ 214‐ 1201 指定都市市長会事務局 鈴木、上村 TEL03- 3591- 4772
※ 5 月 29 日連絡先 TEL 080- 3310- 7332
本日5月29日、指定都市市長会(会長:林 文子 横浜市長)は、仙台市
において「指定都市サミットin 仙台」を開催し、次のとおり組織改正を行い、
3つの要請を採択しました。
1 指定都市市長会の体制について
部会及び政策提言プロジェクトの設置について、別紙のとおり決定しました。
2 指定都市市長会要請について
① 経済財政運営と改革の基本方針2014(仮称)に対する提案
② 災害対応法制の見直しに関する指定都市市長会要請
③ 災害時被災者支援制度の見直しに関する指定都市市長会要請
※ 要請文は、添付資料をご参照ください。
平成26年5月29日 相模原市発表資料
問合せ先
担当:広域行政課
042−769−8248
1
部会及び政策提言プロジェクトについて
1 部会
(1)設置する部会、部会長及び部会構成市
① 行財政部会
大都市の実態に対応した自律的な運営を可能とする地方行財政制度を確立する ための研究や提言を行う。
【部 会 長】 北橋 健治 北九州市長
【構成市長】 奥山 恵美子 仙台市長、 加山 俊夫 相模原市長、 河村 たかし 名古屋市長、門川 大作 京都市長、 竹山 修身 堺市長、 北橋 健治 北九州市長 幸山 政史 熊本市長
② 社会保障部会
自助・共助・公助の最適な組み合わせ等を通じて、市民が将来にわたって住み 慣れた地域で安心して生活できる社会を構築するための持続可能な社会保障制度 の確立に向けた研究や提言を行う。
【部 会 長】 清水 勇人 さいたま市長
【構成市長】 上田 文雄 札幌市長、清水 勇人 さいたま市長、 熊谷 俊人 千葉市長、福田 紀彦 川崎市長、 田辺 信宏 静岡市長、橋下 徹 大阪市長、 久元 喜造 神戸市長
③ 経済・雇用部会
地域経済を牽引する大都市の経済成長戦略や雇用創出に関する研究や提言を行う。
【部 会 長】 松井 一實 広島市長
【構成市長】 林 文子 横浜市長、篠田 昭 新潟市長、 鈴木 康友 浜松市長、大森 雅夫 岡山市長、 松井 一實 広島市長、髙島 宗一郎 福岡市長
(2)期間
市長会議で決定の日から平成 28 年 3 月 31 日までとし、必要に応じて見直すことが できるものとする。ただし、その期間が満了しても、新たな部会の構成が決定するま での間は、各部会の活動を継続するものとする。
2 政策提言プロジェクト
(1)設置するプロジェクト、担当市長及び参加市長
① 女性の社会進出プロジェクト
人口減少及び少子高齢社会においては、経済成長を実現し、社会の活力を維持する ために女性の活躍をより一層促進する必要があり、APEC においても、『経済の成長と 繁栄には女性の参加と連携が不可欠である』という共通認識に至っている。今後は、
別紙
2
欧米諸国では既に見られないが我が国では依然として見られる、30 代から 40 代にか けての女性の就業率が下がるいわゆる「M字カーブ」の改善などに取り組む必要があ る。
同プロジェクトでは、女性の社会進出を阻害している要因・課題を検討し、進出を 促進するための政策提案を行う。
【担当市長】 奥山 恵美子 仙台市長
【参加市長】 林 文子 横浜市長、篠田 昭 新潟市長、 田辺 信宏 静岡市長、大森 雅夫 岡山市長
② I CT 関連プロジェクト
I CT は既に国民・市民生活に身近な存在となっている。これからは、I CT の利用・ 普及促進に努めるだけではなく、I CT の活用による市民や事業者の利便性向上、I CT を取り入れた市民参加や市民協働の推進等が求められている。
同プロジェクトでは、市民サービスをより効率的に行い、市民と行政との距離を より近づけるため、I CT を活用する政策提案を行う。
【担当市長】 熊谷 俊人 千葉市長
【参加市長】 福田 紀彦 川崎市長、鈴木 康友 浜松市長
(2)調査・研究期間等
指名の日から概ね 1 年以内に市長会議において報告
3
【参考】指 定 都 市 市 長 会 体 制 図
■ 政策提言プロジェクト
□ 女性の社会進出プロジェクト 担当市長:奥山 恵美子 仙台市長
参加市長:林 文子 横浜市長、篠田 昭 新潟市長 田辺 信宏 静岡市長、大森 雅夫 岡山市長
□ I C T 関 連 プ ロ ジ ェ ク ト 担当市長:熊谷 俊人 千葉市長
参加市長:福田 紀彦 川崎市長、鈴木 康友 浜松市長
■ 部会
□ 行 財 政 部 会 【部会長:北橋 健治 北九州市長】
構成市長:仙台市長、相模原市長、名古屋市長、京都市長、堺市長、北九州市長、熊本市長
□ 社会保障部会 【部会長:清水 勇人 さいたま市長】
構成市長:札幌市長、さいたま市長、千葉市長、川崎市長、静岡市長、大阪市長、神戸市長
□ 経済・雇用部会【部会長:松井 一實 広島市長】
構成市長:横浜市長、新潟市長、浜松市長、岡山市長、広島市長、福岡市長
※ 構成市長については、市長の個人名を省略
■ 役員及び役員会
会 長:林 文子 横浜市長
副会長:門川 大作 京都市長 北橋 健治 北九州市長 鈴木 康友 浜松市長 奥山恵美子 仙台市長 熊谷 俊人 千葉市長
■ 特命事項
□ 国会議員の会担当 【特命担当市長:鈴木 康友 浜松市長】
□ 中核市・特例市連携担当【特命担当市長:篠田 昭 新潟市長】
□ 災害復興担当 【特命担当市長:奥山 恵美子 仙台市長】 指定都市市長会
経済財政運営と改革の基本方針2014(仮称)に対する提案
政府は、昨年 6 月に「経済財政運営と改革の基本方針」を定め、デフレ脱却と日本 経済再生に向けた取組を進めており、日本経済は力強さを取り戻しつつある。本年の 経済財政諮問会議においては、経済の好循環を実現し、デフレ脱却・経済再生と財政 再建を両立させることを最重要課題としているが、地方財政は巨額の財源不足を生じ ており、今後も厳しい状況が続く見込みである。
人口減少社会の到来、少子高齢化の進行、経済の成熟化及びグローバル化の進展な ど、我が国が構造的な転換期を迎える中、指定都市が引き続き日本経済の発展に貢献 するためには、自らの判断と責任により、地域の実情に沿った行政運営を行うことが 不可欠である。
そこで、地方分権改革を始めとする地域活性化策や持続可能な財政政策などを講じ、 指定都市がその能力を十分に発揮することで日本を牽引するエンジンとなり、日本経 済の再生に寄与 するこ とができるよう 、経済 財政諮問会議に おいて 検討されている
「経済財政運営と改革の基本方針2014(仮称)」において、次の提案を反映する よう強く要請する。
1 地方行財政制度の再構築
消費税率の引上げによる景気の腰折れを避け、地方においても景気回復を実感で きる環境をつくるため、地方交付税総額については、現在、地方が重点的に取り組 んでいる地域経済基盤強化・雇用等対策に係る歳出特別枠や別枠加算を堅持すると ともに、社会保障と税の一体改革に伴う新たな財政需要への対応も含め、必要額を 確保すること。
加えて、国・地方を通じた歳出削減努力によってもなお生ずる地方財源不足の解 消は、地方交付税の法定率引上げによって対応すべきであり、臨時財政対策債は速 やかに廃止すること。
また、地方法人税の創設によって、地方税を一部国税化し、地方間の税収の調整 を行うことは、受益と負担の関係に反し、真の分権型社会の実現の趣旨にも反する ことから、地方公共団体間の財政力格差の是正については、地方税財源拡充の中で 地方交付税なども含め一体的に行うこと。
さらに、国の施策として法人実効税率を引き下げるための措置を講ずる場合には、 法人住民税が減収とならないような制度設計を行うこと。
なお、平成 26 年度においても、地方の各団体が経済再生に向けた施策に取り組 むことができかつ、安定した財政運営を行えるよう、団体ごとに地方交付税を含め た一般財源を確保すること。
2 大都市税源の充実強化
大都市特有の財政需要に対応するため、都市税源である消費・流通課税、法人所 得課税等の配分割合を拡充強化すること。
また、事務配分の特例により道府県から指定都市に移譲されている事務・権限及 び新たに国・道府県から移譲される事務・権限により生じる財政負担について、所 要額が税制上措置されるよう、国・道府県から指定都市への税源移譲を行うこと。
①
3 多様な大都市制度の早期実現
指定都市は、その規模や歴史・文化の違い、国や広域自治体との関係性、地域で 果たす役割など、それぞれが異なる特性を持っており、大阪や新潟、名古屋なども、 その地域にふさわしい大都市制度の実現を目指した取組を行っている。
また、道州制の議論に当たっては、基礎自治体の充実と新たな大都市制度の位置 付けを明確にすることが不可欠である。
ついては、道州制も視野に入れつつ、第30次地方制度調査会答申も踏まえて道 府県から指定都市への事務・権限と税財源の移譲を可能な限り進めるとともに、「大 都市地域における特別区の設置に関する法律」に続き、従来から指定都市市長会が 提案している「特別自治市」など、多様な大都市制度の早期実現を図ること。
4 持続可能な社会保障制度の実現
持続可能な社会保障制度の実現に向けた取組が行われているが、社会保障分野に おいて地方公共団体の担っている役割は極めて大きいことに鑑み、各分野における 制度の具体化に当たっては、協議の場を設けるなどして、指定都市を含む地方の意 見を十分に反映すること。
また、急速な高齢化の進展により、今後社会保障関係費の大幅な自然増が見込ま れているため、更なる財源の充実を図ること。
平成26年5月29日 指 定 都 市 市 長 会
災害対応法制の見直しに関する指定都市市長会要請
東日本大震災は、極めて広範囲にわたって甚大な被害をもたらした未曾有の大
災害となった。従来の災害対応法制は、国、都道府県、市町村の役割分担が固定
的であったため、被災自治体の主体的な住民の救助や生活支援に支障をきたし、
また、全国の自治体の被災地支援に係る調整に滞りが生じるなど、迅速かつ適切
な災害対応を妨げる制度上の問題が浮き彫りになった。
南海トラフ巨大地震や首都直下型地震など巨大地震への備えが求められる中、
より効果的な災害対策の枠組みを構築するため、大都市について、その有する能
力を住民の救助や他自治体の支援等に最大限活用できるように災害対応法制を見
直していくことが急務である。
このことを踏まえ、 指定都市市長会では、 平成24年7月に政府へ要請を行い、
平成25年12月には「広域・大規模災害時における指定都市市長会行動計画」
を策定したところである。一方、国においては、東日本大震災の経験を踏まえ、
平成24年6月及び平成25年6月の災害対策基本法の改正などによる国、都道
府県の調整機能の強化等は図られたものの、都道府県と市町村との役割分担につ
いては、未だ見直しが行われていない。
よって、指定都市市長会は、改めて災害救助法及び災害対策基本法の改正を次
のとおり行うよう要請する。
[ 災害救助法]
<現行法の課題>
・ 救助の主体が都道府県知事に限定され、知事からの委任を受けない限り、指定都市の 市長であっても、自立的・自発的に市民の救助に主体的にあたることができない
<要請内容>
○ 指定都市が、自立的・自発的に被災者の救助・救援にあたることができるよう、指 定都市の市長を救助の主体と位置付けること(第2条関係)
[ 災害対策基本法]
<現行法の課題>
・ 指定都市の市長には応急措置の実施義務があるが、その応急措置の実効性を担保す る従事命令等の権限が、都道府県知事に限定され、知事からの通知がない限り、市 長は従事命令等を行うことができない
・ 全国的な広域支援体制において、指定都市の有する人員と高度な専門性を有効に活 用できない
<要請内容>
○ 都道府県知事の応急措置に係る従事命令等の権限を、当初から指定都市の市長も行 使できるようにすること(第71条関係)
○ 国における広域支援の枠組み(対口支援等)の検討にあたっては、指定都市も支援 の主体とするとともに、指定都市の意見を反映させること(新設)
平成26年5月29日 指 定 都 市 市 長 会
②
1
災害時被災者支援制度の見直しに関する指定都市市長会要請
東日本大震災においては、 極めて多数の被災者に対して様々な支援が実施
される中、 被災地の基礎自治体は限られたマンパワーのもとで被災者に対す
る丁寧な対応と、国や広域自治体等との調整を進めてきたところである。
国においては、 災害時の被災者支援制度の見直しが実施又は検討されてい
ると認識しているが、 大規模災害発生時に、 より効果的かつ円滑に被災者支
援を行うためには、 各種制度の事務手続の軽減も含めた更なる制度の見直し
が不可欠である。
このことを踏まえ、 指定都市市長会では、 次のとおり災害時の支援制度等
の見直しについて要請する。
平成26年5月29日
指 定 都 市 市 長 会
③
2
1 罹災証明制度
<現状及び課題>
○ 中小企業支援補助事業等の融資の申請で必要とされる住家以外の建物の被害に対する 罹災証明については国の指針がなく、その調査や判定、発行において市町村間の取扱 いにばらつきがある。
○ 住家の被害に対する罹災証明に関し、集合住宅の被害判定について、共用部分の被害 の判定方法などが指針では明確になっていない。
○ 東日本大震災において高速道路無料化で必要な提示書類とされたため、申請件数が急 増し、現場に混乱が生じた。
2 被災者生活再建支援制度
<現状及び課題>
○ 現行制度においては、宅地被害は対象とならず、宅地の液状化や崩落被害等があって も住家被害がなければ支援対象とならない。
○ 住家の被害程度が半壊であっても大規模補修や解体を伴わないときは支援対象となら ない。
○ 津波により住家・家財等、生活基盤が流出する重大な被害でも、他の「全壊」被害と 同じ支援額である。
<要請内容>
1 市町村間の対応に差が生じないよう、非住家の被害についての認定指針等を整 備するとともに、住家についても、東日本大震災での実態を踏まえ、被害認定基 準運用指針の更なる見直しを図ること
2 事務に多大なマンパワーが必要となることを踏まえ、支援の必要性の認定が罹 災証明でなければ行えないものに限定して提出書類とするなど、支援制度と罹災 証明との関連付けのあり方を整理すること
<要請内容>
1 住家被害の有無にかかわらず宅地被害が生じた者、住家被害が半壊で大規模補 修や解体を伴わない者も対象とするなど、支援対象の見直しを行うこと
2 津波 に より 住家全 体 が流 出 した 世帯な ど 被害 が 甚大 な世帯 に 対す る 支援 の 拡 充を図ること
3
3 災害援護資金貸付制度
<現状及び課題>
○ 市町村が国貸付金の償還を免除される場合は、被災者が死亡、著しい障害で返済不能 となったときに限定され、自己破産や行方不明等で回収不能となる事案が生じた場合 であっても、市町村の償還は免除されない。
○ 貸付債権については、税債権等のように債務者の財産等に対する調査権限が自治体に ないことから、債務者の資力判断や滞納処分などの債権管理が困難な事案が生じてい る。
○ 国貸付金の予算措置が補正予算で行われており、それまでの資金繰りは全額自治体で 確保しなければならない。
4 応急仮設住宅の提供
<現状及び課題>
○ 応急借上げ住宅(いわゆる「みなし仮設」)は、現物給付の原則により、被災者(入居 者)、市町村(受付窓口)、都道府県(賃借人)、不動産業者、賃貸人の5者間で契約書 等の多くの書類を何回も往復する煩雑な手続となり、被災自治体の負担となっている。
○ 供与期間の延長は1回につき1年以内とされているため、複数回の延長が必要となり、 みなし仮設ではそのたびに契約更改が必要となる。
<要請内容>
1 国貸付金の償還免除要件について、東日本大震災において特別法で拡充された 要件を一般化するとともに、被災者の破産等により回収不能となる場合は、市町 村の負担が生じないよう見直すこと
2 貸出市町村に対して債務者の財産等への調査権限の付与を検討するなど、貸付 債権の適正な管理に資する権限等について見直しを行うこと
3 貸付期間が複数年にわたる場合、震災発生年度の翌年度以降は当初予算による 計上を行うなど、国において確実な予算の確保及び早期執行に努め、被災自治体 の負担の軽減を図ること
<要請内容>
みなし仮設については、金銭給付の導入や入居期間の複数年決定など、事務の簡 素化に配慮した制度の見直しを行うこと
4
5 住宅の応急修理
<現状及び課題>
○ 現物給付の原則により、被災者(入居者)、市町村、修理業者の3者間でのやり取りが 必要であり、煩雑な手続となっている。
○ 応急期の住宅修理が制度の趣旨だが、申請に罹災証明を必要とするため、復旧期の被 災者生活再建支援制度と同時期での実施となり、手続の異なる類似の制度が並存して いる。
6 損壊家屋解体撤去
<現状及び課題>
○ 災害廃棄物処理事業の実施主体が市町村に限られ、すべての解体工事について市が解 体業者と契約を締結する必要があり、手続が煩雑である。
<要請内容>
復旧期での実施が基本となっている実情を踏まえ、金銭給付の導入や被災者生活 再建支援制度との一体的な制度設計を検討するなど、見直しを図ること
<要請内容>
事務の簡素化を図るため、金銭による撤去費用の助成も認めるなど、弾力的な運 用ができるよう見直しを図ること